« 『競走馬の余生について考える』を考えてみる(1) | トップページ | 14年ぶりの牝馬挑戦 »

補足など…

 前回、「『競走馬の余生について考えるを考えてみるというタイトルで、長々と書き綴ってしまいましたが、その後調べているうちに、補足・訂正などする必要があると感じました。

また、参考になる記事などもありましたのでご紹介したいと思います。

 まず、乗用馬の頭数ですが、前回のエントリーでは約6,000頭と見積もりました。これは、全乗振(全国乗馬倶楽部振興協会)加盟の乗馬クラブに所属している乗用馬数4,859頭から推測したものですが、先日、Southendさんのブログエントリーを読んでいて、高校、大学などにいる馬を数に入れていなかったことに気がつきました。

 少し調べてみたところ、日本馬事協会提供の資料で「乗用馬の飼養状況」というのがあり、それによると平成18年度の数字で14,849頭という数字がありました。また、平成17年度の数字ですが、乗馬クラブが927、大学・高校の馬術部が105とのこと、こうみると前回の仮定がかなりずれていることがわかります。乗馬クラブも、全乗振未加入のクラブのほうが圧倒的に多いですし(これは予想外)、頭数も2倍以上は居ることになります。

 いくら推論とは言え、不確かな根拠で推測しても意味を成さないので、こちらの数字が実態に近いなら、乗用馬に転用される馬の推定数も多くなります。しかし、仮に2倍としても約600頭ですから、依然として狭き門には変わりないですね。

 他にも、乗用馬への転用について興味深いエントリーを見つけました。

 こちらのブログにある『乗馬になる予定の引退馬が乗馬になれるのは10%の真実』というエントリーですが、『日本タブー事件史』と言う本を紹介されています。内容はエントリーのタイトルに集約されていると思いますが、やはり競走馬から乗用馬への転用が非常に難しいことを物語っていると思います。

 また、この本には乗馬育成施設の担当者のコメントとして、『競走馬は登録抹消した時点で、ファンの追っかけを断ち切るシステムにしなければ駄目』とありました。これは、「なんとかして、この馬の余生を過ごさせたい。」というファンの思いに対立するものだと思います。

 関係者の立場としては、『人気のある馬はファンからの問い合わせが多くて非常に困る。』、『これ(登録抹消後の行く末)はファンの目には晒せない部分』と、心情的には問い合わせに応じづらいと言うのがあるのかもしれません。

 ただ、これを裏読みしてみると、飼い付けなどの忙しい時間帯に問い合わせの電話をしたり、やむを得ず処分したことに対して批判的な言葉をぶつけたりする心無いファンが、少なからず居るのではないかと思わされてしまいました。と言うのは、種牡馬場や生産牧場などの見学禁止のニュースを聞くたびに、一部ファンのマナーの悪さが槍玉に挙げられており、私にはそのイメージが焼きついているからです(最近は変わったと言う事例があればご教示ください)。

 ブログの筆者は『現役中、どんなに思い入れがあったとしても、けい養先を示さないまま乗馬として引退した馬は追跡しないのが、競馬ファンとしてのエチケットだといえそうだ。』と仰ってますが、”追跡しないこと”ではなく、”ルールやマナーに違反する追跡をしないこと”がファンとしてのエチケットではないかと思います。

 ”登録抹消後の馬にファンは関わらなくていい”

関係者にこう言わせてしまうのは、「(生命体として)どこも悪いところはないのに処分するのはかわいそう。」という倫理観が世間では支配的なせいもあるのでしょうが、「こっちは生活掛かってんだ。邪魔するな。」と少しでも思わせているとしたら、(ごく一部とは言え)ファン自らが、引退後の馬との繋がりを細くしてしまっているのではないかと思わざるを得ないのです。

 育成施設だって、一頭でも多く乗用馬として再デビューさせてやりたい、乗馬クラブも少しでも長く、少しでも良い乗用馬として活躍させてやりたい。この思いは経済的な理由であることはもちろんですが、それだけではない(はず)と私は思いたいです。

 だからこそ、そんな関係者の日々の努力を無にするような行動・発言を平気でする人が居なくならない限り、我々ファンが”馬の余生について”考えたところで実現は難しいのかな…そう考えてしまうのです。

|

« 『競走馬の余生について考える』を考えてみる(1) | トップページ | 14年ぶりの牝馬挑戦 »

「乗馬」カテゴリの記事

「競馬」カテゴリの記事

コメント

はじめまして。
下記のリンクをご覧になったことがありますか?

ttp://ameblo.jp/t-jewels/entry-10056650689.html#main

私はこれを読んだとき、悲しくなりました。

あと、こんな人も。
ある養老牧場の会員で、その馬が元気でいることを知らせたいから
牧場に電話をしたら、そっけない返事で腹が立ったという人。
この人には、時間のサイクルが私たちとは違うのだし
こちらは知っていても、あちらにとっては見ず知らずの人間
まずは電話より、手紙で連絡すべきでは?
と返答しました。

私は以前クラブにいた元競走馬の生産牧場に
母馬の見学のお願いの電話をしたとき、肉になった
と正直に教えていただき、10年以上も前の話ですけど、
教えてくれた牧場さんには今も感謝しております。
(数年後、訪れた際に肉になった理由も教えてもらいました)

長くなりましたが、人間としてのマナーと
現実をどこまで受け入れ、受け止めることができるか
そして、自分ができることはどこまでか
などを踏まえて行動しないと、人間だけでなく
馬にも迷惑をかけてしまいます。

駄文、失礼いたしました。

投稿: リル | 2009年10月25日 01:00

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/80263/46549345

この記事へのトラックバック一覧です: 補足など…:

« 『競走馬の余生について考える』を考えてみる(1) | トップページ | 14年ぶりの牝馬挑戦 »